ドアの向こう側にいたのは、息を切らした宇佐美だった。
「どうして……」
「あなたが助けてと言ってるのに、かけつけないわけがないでしょ?」
宇佐美は優しい顔を見せた後、赤沢を睨みつける。
「その汚い手、離してくれませんか?」
ジリジリと宇佐美が赤沢に近づく。
「なんでお前がここに……」
「バレバレなんだよ。先輩がミスし出したと思ったらあなたがしゃしゃり出でくる。なにを考えているかなんてすぐに分かりましたよ」
宇佐美は知っていた?
「はっ、よく考えろ。コイツはお前を地に堕とそうとしたやつだぞ、庇う必要なんか」
「それがどうした?」
宇佐美は遮るように言う。
「俺はそんなこと1ミリも気にしてません。それよりも──」
赤沢を鋭く睨みつける宇佐美。
その雰囲気が怒っているんだって分かってなにも声をかけられない。
「唯人先輩を傷つけられたことの方が許せないんですよ」
コツ、コツ、と音を立てて宇佐美は赤沢を追い詰める。
「俺が知らないと思ったんですか?生徒会選挙の時にあなたがしたことを」
「な、なんの話をして……」
赤沢が激しく狼狽える。


