驚いたように目を見開く宇佐美。
俺は彼を睨みつけ、心にもない言葉を叫んだ。
「俺のことなんか知らないくせに、あれこれ言わないでくれ!」
「……え」
「お前に俺のなにが分かるんだよ!……知ったようなふりして決めつけるのはやめてくれ!」
俺は宇佐美に背を向けると、逃げるように走り出した。
ごめん。ごめん、宇佐美。
俺は本当にダメなやつだ。
溢れそうになる涙を必死に堪えながら、俺は人気のなくなった廊下をただ走った。
また、気づいてくれたのは宇佐美だった。
こうやって言ってくれているのに、俺は宇佐美にいつまでウソを重ねるのだろう。
「……っ、苦しい」
つぶやいた言葉は誰にも届かずに消えていった。


