生徒会長と秘密の契約


「じゃあまずは、生徒会の資料を俺にも見せてくれないか?それから、今回の文化祭の報告書資料は俺がもらうよ」
「えっ」

「キミは提出を忘れたことを演技してもらおう。いいだろう?自分の株が落ちるだけで済むのだから」

赤沢がしたいことが分かった。
俺の株をおとして自分が生徒会長として成り上がること。

俺はそれを指をくわえてみていることしかできない。

それから翌日。
赤沢の言葉が頭から離れず、俺はずっと上の空のまま。

「唯人先輩、聞いてますか?」

宇佐美にそう言われ、ハッと我に返る。

「ごめん、えっと……」
「来年度の予算の話しです」

「ああ、そうだったな。来年度は……」

しっかりしなくてはいけないのに、全然集中出来ない。

生徒会の活動が終わり、俺はスマホを取り出した。
赤沢に今日の活動の内容を報告しなくてはいけないことになっている。

俺はぐっ、と唇を噛みしめると。

「どうしたんですか? そんなに浮かない顔をして」