怖い。
俺のしたことでみんなに迷惑をかけてしまう。
信用してくれたみんなが白い目で……っ。
「……あ、の……」
赤沢はクスリと笑う。
「そんな絶望したような顔しないでくれよ。僕はさぁ別にキミが傷つく顔を見たいわけじゃないんだよ。キミのことはずっと信頼していたし……」
赤沢はゆっくりと俺に近づいてくる。
そして俺の耳元でそっと囁いた。
「これからは大人な話をしよう。取引だよ、これは……」
「とり、ひき……」
「ああそうだ。もしキミが僕の言うことを聞くのであればこのことは黙っていよう」
ドクン、ドクンと嫌な音が鳴り響く。
せっかく築いてきた関係。
みんなで頑張って準備をしてきた。
それが崩されてしまうのは耐えられない……。
俺が、我慢をすれば……。
赤沢の言うことを聞けば、回避できる?
呼吸が乱れる。
でも選ぶしかない。
「どうする?吉永唯人くん」
追い詰められて、追い込まれていつも決める選択はあきらかに間違いだと知っている。
でもその間違いに進まなければ、生徒会を守ることはできない。
俺は答えた。
「……分かった、言うことを聞く」
これしかない。


