人がいないのを確認して壊したのだろう。
これはもう出てこないかもな……。
俺はイスに深く背中を預けた。
こういう悪いことをする人は放っておかない方がいい。
ただ、これ以上の詮索もあまりよくないだろう。
せっかく大きな仕事が終わり、みんなもすっきりしてるところだからな……。
「その件はもういいよ。幸い今はなにも起きていないんだし……無事に文化祭も終われたしな」
「そう、ですね……」
「納得いかないのか?」
宇佐美の言葉が妙に不満がありそうな返事だったから聞いてみると、彼は考えこみながら答えた。
「心当たりが……少し」
「あるのか!?」
「あ、いえ……でも確証はないから言わない方が」
誰かは聞きたいが確証がないなら名前を出さない方がいい。
その人に失礼になるからな。
「分かった。ハッキリわかったらまた共有してくれ」
「はい」
こうして今日の生徒会は終わった。
俺たちはカバンを手にする。
「よし、帰るか」
伸びをしながら言うと、宇佐美はなぜか渋い顔をして立ち止まったままだ。


