「空き教室行きません?ここで食べたらうるさそうだし……」
周りを見渡すと、宇佐美のクラスの女子たちが誰が一緒に遊ぶかでもめていた。
「決着つかないうちに早く」
「お、おう……」
めちゃくちゃモテてる。
でも当然か。
学校行事の中でも一大イベント。好きな人と回りたいって思うに決まってる。
空き教室に向かいながら俺は宇佐美に尋ねた。
「宇佐美は彼女とかいないのか?」
「いると思うんですか?」
「いてもおかしくないだろ」
「……やっぱりなにも気づいてないんですね」
……?
なにも気づいてない?
どういうことだ?
「まぁ気づかないのも当然か……」
宇佐美がぶつぶつとしゃべっているが、俺にはなにを言っているのか分からなかった。
そうこうしているうちに空き教室についた。
誰もいない教室に机を向かい合わせに並べて座る。
「食べましょうか」
甘い、いい匂いが今日1日の疲れを取ってくれる気がした。
「いただきます」
2人、手を合わせて食べる。
ホイップにイチゴジャムがよく効いた美味しいワッフルだった。


