言祝ぎの子 結 ー国立神役修詞高等学校ー


こんなことなら、巫寿に直接「誰に会いたい?」と聞けばよかった。サプライズにしたいからって、「好きな人」をコソコソ聞き回ったりせず────。

まぁ、と鬼市が静かな声で口を開いた。


「その調子で聞いて回ってたら割と直ぐに分かるだろ。人の恋愛であまり騒ぎ立てるなよ」


ほら行くぞ、と瓏の襟首を掴んだ鬼市。またね、と瓏が二人に微笑む。去ってゆく背中に二人は小さく頭を下げた。