言祝ぎの子 結 ー国立神役修詞高等学校ー


────二人は助かった。でも、助からなかった人もいる。

心臓は私の罪を刻むように脈打った。肺に鉛が流し込まれたかのように上手く息ができなかった。

来光くんと嘉正くんが泣き腫らした目からぼろぼろと涙を零した。


「僕が、あの時天司になんか捕まらなければ」

「23人死んだ。俺たちを助けるために、俺たち二人を助けるために23人死んだんだ。全部俺らの……ッ」


これが、私たちが進み続けた結果なのか。


「皆、ごめんね」


こんな事に付き合わせてしまって。たくさん悲しい思いを、辛い思いをさせてしまって。

傷だらけになって何度も挫けそうになりながら、皆が必死にここまで繋いでくれたのに。

恵衣くんが、私の未来を願ってくれたのに。


立ち上がってみんなに背を向けた。恵衣くんが私の名前を呼ぶ。手のひらを握りしめて深く息を吸った。



「私が、空亡を祓うよ」