みんなと別れてから今日で三日目。来光くんが私と恵衣くんを逃がす際に背中に貼ってくれた御札の効果は今日の夜で切れる。
眞奉の話では、白虎との待ち合わせ場所まではもうあと少しのところまで来ているらしいのだけれど、「間もなくです」と言い出したのは昨日の昼頃だった。無事今日中に辿り着けるかどうか。
どんどん深く険しくなっていく山道を掻き分けながら進んでいく。手も足も枝に引っ掛けたせいで傷だらけになっていた。
体も痛いし、お腹もすいた。
軍資金は嘉正くんが管理していたので私は無一文、そもそも来光くんがくれた御札は一度外すと効果が切れるので気軽にお店に入って食べ物を買うこともできない。もしも私がコンビニでおにぎりを手に取れば、おにぎりだけが中に浮いている怪奇現象が起きてしまう。
何かあった時のためとリュックに入れていた非常食は一日分だったので、どうしてもお腹がすいた時に少しづつ食べたけれどそれも昨日の夜で食べきってしまった。
なんとしても今日中に鈴を確保し、皆と合流したい。何よりも今皆がどうなっているのか、無事なのかを確認したい。
その為にも、今の私にできるのは歩き続けることだけだ。
大きめの一歩を踏み出したその時、先頭を歩いていた眞奉がピタリと足を止めた。
「間もなくです」
お決まりの文句を繰り返した眞奉に、小さく息を吐く。
「うん、ありがとう眞奉。でも多分もう少し歩くよね? できれば目の前まで来たくらいで"間もなくです"って言ってくれると助かるな」
「では、間もなくです」
相変わらずの態度でそう繰り返す眞奉に頭を抑える。
「うん、だからね。あと数百歩歩けば恣冀と合流できるか、五分以内に前審神者の────」



