言祝ぎの子 結 ー国立神役修詞高等学校ー


簡単に身支度を整えて鞄の中を整理する。充電が切れてただの板になったスマホを見つめた。

恵衣くんには、別れた翌日の朝に連絡を送ったけれど返事がない。連絡を返せるような状況じゃないのだろう。それとも────。

悪い想像が頭をよぎって勢いよく首を振った。

皆なら絶対に大丈夫。だから私も今は目の前のことに集中するんだ。

弾みをつけて立ち上がる。


「行こう眞奉」

「はい、君」


本殿の祭壇に手を合わせて、私たちは廃神社を後にした。