そんな自分に父親を名乗る資格はない。子供たちだって自分を父親だと認めることはないだろう。
だからこれは、せめてもの償いだった。父親ではない父親が、子供たちのために最後にしてやれること。
「悪かったな……芽、薫。幼いお前たちの支えになってやれなくて。ずっと目を逸らし続けて、本当に悪かった」
赤くなった隆永の目元を、芽はじっと見つめた。
それは自分の知っている父親ではなかった。自分の知っている父親は、いつもこんなに真っ直ぐに自分たちを見なかった。
「だからせめて最後くらい、父親らしいことをしてやりたいんだ。子の責任は、親が取るもんだろ」
隆永の纏う雰囲気が変わった。全身の肌が粟立つほどの気迫に息を飲む。
「だから────お前を殺して、俺も死ぬ」



