「お前の答えを認めよう。これは閲覧許可証だ。今後は好きにここを閲覧してよい」
三人はパッと振り返ってお互いの顔を見た。そして誰からともなく天高く突き上げられた拳が高いところで合わさる。
よっしゃぁッ!
歓喜の声が弾ける。
「よくやった泰紀、お前にしては上出来だ」
「お前にしてはってなんだよ! めちゃくちゃ奮闘しただろ俺!」
「亀世〜、俺だって活躍したぞ?」
ケラケラと3人の笑い声が響き、苦い顔をした文車妖妃が閲覧許可証を泰紀に押し付けた。
「お前らがいると、うるさくて敵わん。さっさと用を済ませて出ていってくれ」
「サンキューおっさ……お姉さん! じゃあ早速だけど、空亡戦の報告書の場所教えてくんね?」
「嫌じゃ。なぜ妾がお前たちに力を貸さねばならんのだ」
ふんと顔を背けた文車妖妃に肩を竦め「自力で探すしかなさそうだな」と振り返る。
すると泰紀の両肩に手を置いた亀世が、これまでに見たこともないような悪人面で微笑んだ。ぞわりと悪寒が走って、野生の勘は警鐘を鳴らした。
その手から逃れようと身を捩るも、どこにそんな馬鹿力があったのかピクリとも動かない。
「か、亀世さん? この手は何かなァ?」
「悪いな泰紀。私の薬の効果はもってあと五分程度、どうしても時短する必要があるんだ」
「だからってなんで俺に謝るんだよ!?」
ぐりんと向きを変えられた泰紀、強い力で肩を押されて文車妖妃に向かってずんずん進んでいく。



