「それから?」

「無理に話さなくても平気で、沈黙があっても気まずくならない人」
「うんうん」

「あと……優しくて俺のことめっちゃわかってくれ、俺が落ち込んでる時はそっと側にいてくれる人」

自分で言ってて、ちょっと恥ずかしくなってきたぞ。

「つまり俺のこと大事にしてくれる人がいいな!」

ちょっと恥ずかしくなり鼻をかく。
悠馬に「そんな都合のいい人いない!」とか言われそうだな。

なんて思ったら、悠馬は少し考えた後ひらめいたように目を大きく開いた。

「分かった!いるよ、凪にピッタリの人が!」

「本当か!?」
「うん」

悠馬がニコニコしながら言う。

スマホでも出してその人の写真を見せてくれるのかと思ったら……。
悠馬はある人の腕を引いて、こっちに連れてきた。

「えっ」

俺の目の前に手を引っ張られやってきたのは、なんと碧斗で……。

「凪にピッタリの人……碧斗だよ」
「はっ?」

俺は思わず声が裏返った。

「俺?」

「今考えてみたんだけど、全部碧斗が当てはまってると思うんだ」

「なるほど、確かにな」

一樹も悠馬の意見に同調する。