ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


うう“……巨大パフェ……食いてぇ!
脳裏に、SNSで見たそびえ立つ生クリームとフルーツの塔が浮かぶ。

喉がゴクリと鳴った。
だが、碧斗とは距離をおくって決めたんだ!

こんな簡単に自分の思ったことを覆すわけにはいかねぇ。

「俺が誘ったから、お金は俺が払おうと思ってたんだけど……行けないなら残念だなぁ」

「えっ、本気で言ってる?」

「ああ、凪にはついてきてもらえるだけでありがたいから」

ええっ……!
俺の心はときめいていた。

巨大パフェ、碧斗のおごり……。
それって天国……。

「いく!」

気づけば俺は即答していた。

「やった、嬉しい」

……うう、意思の弱い自分を恨みたい。
でも仕方ねぇよな!
巨大パフェに罪はねぇし!
食べなきゃ、巨大パフェにも申し訳ねぇ。