ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


そして、ホームルームが終わった放課後。
碧斗がカバンを持って俺の机にやって来た。

「碧斗、帰ろう」

俺はこんなに悩んでいるというのに、そんなこと気にもせず誘って来やがって……!

俺は今悩んでるんだ!
なんたって友達が急に彼氏になったんだからな!

とりあえず、今は距離を置いてこの状況をどう打開するか考える。
今日はひとまずひとりで帰るぞ!

「いや、今日は……」

そこまでいいかけると、碧斗は被せるように言った。

「今日さ、駅前のカフェ行かない?」
「はあ!?行かねぇし、腹減ってねぇ!」

俺の言葉を被せんなっ!

「そっか……それは残念だな。ほら……新しく巨大パフェが出来たからいつか行きたいって凪言ってたでしょ」

パフェ……。
おお、そういえば前にそんなこと言ったな!

実はめちゃくちゃ行きたかったんだよなぁ。
期間限定で巨大パフェがオトクに食べられるらしくてよ。

3人前とかあるから誰か誘って行こうとは思ってたけど、まだ実現出来てないんだよな。

「それ今日までだったから、行けたらいいなと思ってたんだけど……」

今日まで!?

「まじで!?」