ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


教室につくと、いつも通り一樹と悠馬が「おはよう」と声をかけてくる。

こいつらは知ってるのか……?
碧斗が本気で俺の告白を受けたってこと……。

頭の中でモヤモヤと考えなきゃいけないことばかりでパンクしそうになった。
ええい、もう直接聞くしかねぇだろ!

するとちょうどいいタイミングで碧斗が隣のクラスの女子に呼び出された。
碧斗がめんどくさそうに教室から出ていく。

「お前ら、話がある!ちょっと来い」

俺はそう言って悠馬と一樹を呼び出した。

「なに、こんなところまで来て~」

めんどくさそうにいう悠馬。
連れてきたのは人がいない非常階段。

一樹も「本読んでた途中なんだけど」と文句をたれた。

「ちょっと相談があるんだけどよ」

そう言いかけて俺は止まった。

いや、待てよ。
なんて言うんだよ。

碧斗が俺のこと好きみたいなんだけど知ってた?って。
いやいやおかしい。
何言ってるんだってなるよな?

ここはそれとなぁ~く聞いてみることにするか。

「……あのさ、碧斗のことなんだけどよ」

俺はわざとらしく前置きした。