ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


不満とか、そういう話じゃねえだろ!
今は本気で怒ってるつーのに、またノリであの彼氏ムーブしやがって……。

「いい加減にしろよ、碧斗」

俺は苛立ちを隠さず、吐き捨てた。

「いつまでその彼氏ごっこを続けるつもりだ?もうそれはとっくに終わってんの!」

ハッキリといい放った時。

「……ごっこ?」

碧斗の表情が、初めて強張った。

えっ……。
なんだよその顔……。

空気がピンと張り詰める。

「ああ、そうだよ!ごっこだろ!あの日からずっと続いてるけど、さすがにもう長いつーの」

俺の言葉を聞いた碧斗はゆっくりと、目を伏せた。
そして静かな声で俺に尋ねた。

「俺、ごっこしたつもりはないけど……」
「えっ」

どういうこと?

「ごっこだろ……朝とかも迎えに来てるわけだし?もういいだろ、他の誰も食いついてないんだからさ」

俺が碧斗の反応を見ながら告げる。

しかし碧斗は意味がわからないといいだけな顔をしていた。

えっ?
なにこの反応……。
なんかおかしくねぇか。

も、もしかしてコイツ……あの言葉、本気だと思ってるのか!?