ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる




四人で並んで階段を降りる。
みんなの前では変わらずに友達同士。

でも確かに俺たちの関係は特別なものになった。

隣を歩く碧斗の手が、死角でそっと俺の手の甲に触れる。

「ふっ」

目が合って微笑むと、碧斗も嬉しそうに笑う。
それが秘密の合図だ──。


ノリで付き合ってから、本気に変わる恋もある。
詰んでると思ったけど、案外詰んでなかったり……?




END