ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


「碧斗……っ!」

俺は叫びながら、無我夢中で駆け出した。

だめだ。
それだけは絶対にだめだ!

「早まるな!!」

俺が入ってきた音に気づき、ビクリと肩を震わせる。
絶対にさせない。

こんなの、絶対ダメだ!!

俺はめいいっぱい走って碧斗の元に向かうと、腕を力任せに引っ張った。
そのまま後ろに引き倒す。

「うわっ!?」

ドサッという音と共に、俺たちはコンクリートの床に転がった。

「痛……っ」

背中を地面にぶつける。
でもそんなことどうでもよかった。

俺は碧斗の胸ぐらを掴んで叫んだ。

「バカ野郎!なに考えてんだよ!」
「……え?凪?」

碧斗が目を丸くして俺を見上げている。

「死ぬことないだろ!俺が悪かったから!」
「し、死ぬ……?」

碧斗はきょとんとして、パチクリと瞬きをした。

「なに言って……俺、ただ下見てただけだけど」
「……は?」

俺の動きが止まる。
碧斗は上半身を起こしながら、困ったように眉を下げた。