ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


顔を隠すのに必死だった。

俺、キスした直後、どんな顔してた?
顔赤らめてあいつのことみたりしてないよなあ?

バレるんじゃないかと思って、心臓がバクバク音を立てる。

「いや〜本当同情しちまったよ」

立川は哀れんだ表情を見せた後、ポンポンと肩を叩く。

ば、バレてるわけじゃないよな。

そうだ。
まさか俺と碧斗が付き合ってるなんて思いもしない。

ここは変なふうに返さず普通に、普通に返せば……。

「そ、そうなんだよ〜!ドンってぶつかってよ。身体がよろけて?よりによって目の前にいるのが碧斗だったからよ~本当は女の子としたかったのに、まじ最悪だったわぁ」

最悪だ。
なんでこんなこと……。

碧斗のこと、最悪なんていいたくねぇのに!
ここから一刻も早く逃れたかった。

「ははっ、ウケる」

ああ、もう終われ。
俺は必死に願いながら時間が経つのを待つ。

すると。

「次は好きなこといけるといいな」

立川たちはポンっと俺の肩を叩いて立ち去っていった。