ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる


「覚悟、する……」

──ドキン、ドキン、ドキン。
心臓がうるさい。
なんか変な気分だ。

俺の言葉に碧斗は嬉しそうに目を細めた。

「本当に?言ったね」

言うが早いか、碧斗が顔を耳元に寄せてくる。

「ちょっ……」
「……好き」

低く甘い声が鼓膜を揺らす。

「大好き。ずっと言いたかった」

「お、おい……!」

さっそくかよ!

「凪、愛してる」

いきなりのフルスロットルに俺は白目を剥きそうになる。

こいつの抱えていた愛情表現って一体……。

「凪、覚悟するって言ったからね」
「はい……」

どれだけの愛を抱えていたのか、これから分かるようになりそう……?です。