『勝手にしろよ!』

昨晩、俺は真っ赤な顔でそう吐き捨てて逃げ帰ってしまった。
大学へ向かう道すがら、俺は頭を抱えた。

「ああ、もう!」

……勝手にしろって、なんだよ!
それじゃまるで、「好きに口説いていいぞ」って許可を出したみたいじゃねぇか!

昨日は色々と選択を間違えた。
いや、つーかそもそもアピールするってなんだよ。
隼人の方がおかしいだろ!
俺のこと、散々遊んでおいて振ったクセに今度はチャンスが欲しいって!

チャンスなんかねぇんだ!
俺たちは終わった関係。

友達に戻れないつーならもう、他人となるしかないんだよ!

「ああああ”……」

俺は頭をくしゃくしゃとかいた。
でも、今日……バイトあるんだよなぁ……。

なんか気まずい時だけちゃんとバイト入ってね?

当然、隼人も来る予定だ。
そろそろ一人で回せるようになって来たし、隼人と被らないシフトを組んで欲しいって言おうかな……。

なんか俺、隼人と近くにいるからダメになってる気がする。