それから俺たちは、付き合うことになった。
男と付き合うなんて初めてだし、そもそも誰かを好きになったのも初めてで、俺にとっては分からないことだらけのスタートだった。
お互い手探り状態ではじまったお付き合い。
「……陽、ノート貸して」
「おう、いいぞ」
教室でのやり取りは、ただの友達。
でも、誰も見ていない瞬間に。
「陽……手」
「……うん」
机の下でこっそり指先が触れ合ったり、帰り道に人のいないところで手を繋いでみたり……。
それだけで心臓がドキドキ跳ねて、好きという感情が積み上がっていくのを実感していた。
なんか俺……案外隼人のこと、ちゃんと好きなのかも。
試しになんて思っていたけれど、ちゃんと心が動くしドキドキいってる。
それに……。
「三上くーん、ここ教えて!」
「三上、部活の助っ人頼めない?」
相変わらず人気者の隼人の周りにはたくさんの人が集まる。
それを見て、ちょっとヤキモチを妬いたり……。
ああ、なんか。
俺の方が好きになってしまってる気がする。

