あの夜から2日が経った。
今日は午後からバイトが控えている。
ってことは、隼人と会わなくてはいないわけで……。

「うあああああ”」

『俺はもう別にお前と友達でもないし、特別な存在でもないから』

あれは確実に言い過ぎた……。
別にあんな言い方しなくても良かっただろう?

それに俺、冷静に考えたら自意識過剰じゃね?
隼人は別に友達として俺に声をかけてくれたというのに、特別な存在じゃないって……。

隼人だって元々そうは思ってねぇだろ!
何度思い出しても恥ずかしくなってしまって、めちゃくちゃバイトに行きたくないんだが!

しかし、バックレなんて当然出来るわけもなく(俺の倫理に反する)
今、とぼとぼとバイト先の前を歩いている。

「はぁ……」

深く息をつきながら、裏口から店に入る。
バックヤードのドアを開けそのまま更衣室に向かうと、ちょうど隼人が着替えているところだった。

「お、おはようゴザイマス……」

ちらりと視線をやりながら声をかける。
すると。

「……はよ」

普通に挨拶が帰ってきた。
……良かった。
気にしてはなさそう?