それだけで、灰色だった世界が一気に色づいていくのが分かった。 「……陽、俺もう一度陽に好きになってもらえるように頑張るから」 夜風に溶けるように俺は小さく誓った。 俺の止まっていた時計の針が、今ようやく動き出した気がした──。 END