回り道もした。 傷つけ合った過去もある。 でも、その全てがあったからこそ、今こうして強く抱きしめ合うことができるんだと思う。 「……陽、今日は泊まってく?」 唇を離し、隼人が悪戯っぽく囁く。 俺は赤くなった顔で、それでもしっかりと頷いた。 「……うん」 繋いだ手は、もう二度と離さない。 元カレとの再開から始まった俺たちの二度目の恋は、ここからまた新しく動き出すんだ──。