「……そ、そうなのか?」
確かにみんな「尊い」とか「過保護」とか盛り上がっていたけれど……付き合ってる?なんて聞いてきたりはしなかったしな……。
(俺が……気にしすぎなのか!?)
だってなんかめっちゃ意識しちまうんだよ!
隼人のこと。
「お前と付き合ってた時、どんな感じだったか分かんなくなってる……」
高校の頃は、じゃあ付き合ってみるかみたいなノリだったし……お互いにお試しで一緒に帰ってみたり、手を繋いでみたりしていたことが多かったからそこまで緊張はしなかった。
でも今は違う。
明らかに両想いになって、それも二度目のお付き合い。
そりゃどうしていいかわらかなくなるのも無理ないだろ!!
すると、隼人の隣の足音が止まる。
俺も足を止めて振り返ると、街灯の下、隼人が真剣な眼差しで俺を見つめていた。
「じゃあさ、デートしよう」
「……は?」
「慣れる練習しようよ」

