俺は休憩中、公園のベンチに腰を下ろしながらぼーっと公園で遊ぶ子どもたちを眺めていた。
あー……。
(なんで、あんなにモヤモヤすんだよ……)
なんかあの時の光景が脳裏に焼き付いて離れない。
隼人は俺のものじゃない。
分かっているのに、他の人に触れているのを見ているのとすごく嫌で……たまらなくなる。
(……好きだって言われて気持ちに答えてないくせに、独占したいとか……わがまますぎるだろ)
自分の身勝手さに嫌気がさして、俺が両手で顔を覆った。
その時だった。
「あ、広瀬さん!ここにいたんですね!」
「……え?」
顔を上げると、両手にビニールの袋を持った彩香ちゃんが立っていた。
「休憩中にお邪魔してすみません。……ここ、いいですか?」
「あ、ああ……どうぞ」
今は会いたくなかったんだけど、ダメですなんて言えるわけもなく彩香ちゃんは俺の隣に腰を下ろした。
「今日ははじめて1日入る日ですごく楽しくて……今はそこのコンビニでお昼買ってました」
「そ、そうなんだ」

