闇サイトハンター

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============================================
 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==


 山並郁夫とは、俺のこと。
 俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。
 長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。
 ところが、人生、思ったようにはいかない。

 だが、「闇サイトハンター」になって、俺は変わった。
 「影の正義の味方」になるのだ。
 大文字伝子様の為に。

 闇サイトは、ある程度時間開いて、閉じる。まるでモグラのように。
 それに、「年中暇な」若者が引っかかる。まるで「疑似餌」に魚が飛びつくように。
 超一流ハッカーの俺は、その「開いて閉じる」サイトの様子を記録するシステムを開発した。年中24時間見張っている訳にはいかないからだ。

 午前9時。俺は、姉貴の家で目を覚ました。
 「郁チャン。初詣、行こうよ。」

 午前11時半。成田山新勝寺。
 覚悟はしていたが、時間がかかった。
 昨日、川崎大師に行った時も。
 知っている人を見かけた。昨日も今日も。
 昨日は、休職している柊隊員だ。
 今日は、中津興信所ご一行様だ。

 俺は、知らん顔していた。
 腹違いの姉、加津子を紹介したく無かったからだ。
 今日は正月3日。
 大晦日から、姉貴とずっと一緒にいる。
 一度、一線を越えたら予想通りの展開になった。
 もうすっかり女房気取りだ。
 明日は「仕事始め」ということにしている。
 無論、敵の出方が気になることも事実なのだが、ケジメも大事だ。
 お守りを買い、おみくじを買ったら大凶だった。
 気を取り直して、バイクに跨がる。
 後ろの席に跨がる加津子を見て、夕べも『バイク乗り』していたな、と思った。
 姉貴の家に帰ると、すぐさま姉貴は和服に着替えた。
 「よいではないか、よいではないか。」「あーれー。」
 どこで覚えたのやら。
 懇願されたから、一戦交えてから、帰宅の途についた。

 PCを起動した。
 あった。妙な現象が。
 正月用の和服、振り袖が着物レンタル店何軒かで盗まれている。
 無事だったのは、EITO東京本部の関連のレンタル店だけだ。
 念の為、伝子様にメールで報告をしておく。

 寝転がって、天井を見る。
 加津子は籍を入れてくれとも結婚してくれとも言わない。
 だが、体は求めている。
 おんな心は分からない。

 ―完―