「ご心配おかけしましたぁ。今日から復帰しま~す、いぇいっ!」
「こら、真面目に喋れ」
「え~喋ってんじゃ~ん」
先生にたしなめられながら、黒板の前で腕を上げてピースするクラスメイトを、ほっとした気持ちで見つめる。
渋谷さんだ。
事故から三週間、ようやく学校に戻ってきた。
ピースしているほうとは逆の腕でまだ松葉杖をついていて、痛そうではあるものの、それ以外の外見の変化は見当たらない。
良かったな、と純粋に思う。
事故後にお見舞いに行ったと清永から聞いたとき、顔が腫れていたという話もされたが、ぱっと見た限りでは顔に怪我の痕は残っていないようだ。メイクもあってか、事故前となにも変わらなく見えた。
やがて朝のホームルームが終わり、僕は日直の仕事に取りかかる。
課題のノート集めだ。教卓でクラス全員分のノートを揃えていると、新たに三冊追加で渡され、僕ははっと顔を上向けた。
「こら、真面目に喋れ」
「え~喋ってんじゃ~ん」
先生にたしなめられながら、黒板の前で腕を上げてピースするクラスメイトを、ほっとした気持ちで見つめる。
渋谷さんだ。
事故から三週間、ようやく学校に戻ってきた。
ピースしているほうとは逆の腕でまだ松葉杖をついていて、痛そうではあるものの、それ以外の外見の変化は見当たらない。
良かったな、と純粋に思う。
事故後にお見舞いに行ったと清永から聞いたとき、顔が腫れていたという話もされたが、ぱっと見た限りでは顔に怪我の痕は残っていないようだ。メイクもあってか、事故前となにも変わらなく見えた。
やがて朝のホームルームが終わり、僕は日直の仕事に取りかかる。
課題のノート集めだ。教卓でクラス全員分のノートを揃えていると、新たに三冊追加で渡され、僕ははっと顔を上向けた。



