友達になった人気者が、人間じゃなかった話

「葉月、今日の星座占い観た? テレビの」
「いや、観てない。朝はテレビ自体観ない」
「そうなんだ? 実はさ~、今日ってしし座が一位だったんだぞ!」

 当然とばかりに並んで歩く清永は、やはり当然とばかりに他愛もない話を振ってくる。
 得意げに切り出してきた清永へ、僕はつい胡乱な視線を返した。

 清永ってしし座だったんだ、と思う。
 八月生まれだとは確かに聞いたが、星座までは知らなかったし、なにより僕はしし座ではない。

「ふうん。良かったじゃん」
「いや反応うっす。一位だよ、もっと喜ぼうよ」
「だってもう今日ってほぼ終わったし、僕しし座じゃないし」

 困惑のまま答えると、間を置かず、清永は「えっ」と不思議そうな声をあげた。

「葉月ってしし座じゃないの? 八月生まれなのに?」
「うん。僕おとめ座」
「マジで!? ごめんおとめ座は見てなかったわ~、普通に同じだと思い込んでた」
「別にいい。占いとか信じてないし」
「ほんとか~? 葉月、最下位とか十一位のときだけ無駄に信じてそう」
「うるっさ」