午後四時三十分というやや中途半端な時間は、清永からの指定だ。
昼過ぎまで、清永もなにか用事があったのかもしれない。
待ち合わせ場所は駅にした。
時刻は四時十五分。かなり早めに着いたから、なんとなくふらふらと駅の周辺をうろついたり、自販機でペットボトルの飲み物を買ったりして時間を潰す。
清永は、どうして今日、僕を誘ってくれたんだろう。
休みの前に『毎日遊ぼう』と誘われていたのは事実だが、休みに入って六日も経ってから、それも電話で連絡してくるとは意外だった。
最後に会った日から、ものすごく長い時間が過ぎた気がしてしまう。
あの日の午後から、清永は明らかに様子がおかしくなった。朝にはおおよそ笑い合って登校したのに、まず目が合わなくなった。顔を見られていることは分かっても、視線が微妙に合わない。しかも、彼にしては珍しくずっとうわの空だった。
それから、渋谷さんに対して妙に当たりが強かった。『うるさい』という攻撃的な言葉は、誰にでも分け隔てなく接する清永には特に似合わなくて、聞いたときはあからさまに背中が強張った。
しかも渋谷さんの目の前で、あいつは――くにゃりと歪んだ輪郭を思い出して身震いする。僕自身はもはや見慣れつつあったが、まさか人前であんなふうに、と馬鹿みたいに焦ってしまった。
昼過ぎまで、清永もなにか用事があったのかもしれない。
待ち合わせ場所は駅にした。
時刻は四時十五分。かなり早めに着いたから、なんとなくふらふらと駅の周辺をうろついたり、自販機でペットボトルの飲み物を買ったりして時間を潰す。
清永は、どうして今日、僕を誘ってくれたんだろう。
休みの前に『毎日遊ぼう』と誘われていたのは事実だが、休みに入って六日も経ってから、それも電話で連絡してくるとは意外だった。
最後に会った日から、ものすごく長い時間が過ぎた気がしてしまう。
あの日の午後から、清永は明らかに様子がおかしくなった。朝にはおおよそ笑い合って登校したのに、まず目が合わなくなった。顔を見られていることは分かっても、視線が微妙に合わない。しかも、彼にしては珍しくずっとうわの空だった。
それから、渋谷さんに対して妙に当たりが強かった。『うるさい』という攻撃的な言葉は、誰にでも分け隔てなく接する清永には特に似合わなくて、聞いたときはあからさまに背中が強張った。
しかも渋谷さんの目の前で、あいつは――くにゃりと歪んだ輪郭を思い出して身震いする。僕自身はもはや見慣れつつあったが、まさか人前であんなふうに、と馬鹿みたいに焦ってしまった。



