はっと目を見開き、僕は思わず大苑くんを凝視してしまう。
そこまで食いつかれると思っていなかったらしい大苑くんは、困惑気味に眼鏡の奥で目を泳がせていて、僕もなんとなくばつの悪い気分になる。
「ええと。清永って、清永雷?」
「そうそう、その人。中学の同級生だった……はずで」
妙な語り口に、つい眉が寄った。
同級生だったはず、という言い回しが気に懸かる。中学生だった頃なんて僕らにとってはたった二年前の話なのに、記憶が曖昧と言わんばかりの口ぶりだ。
ひそめた僕の眉に気づいたのか、大苑くんは言い訳をするような調子で再び喋り始める。
「一年のとき、おれ、清永くんとクラスが一緒だったんだ。でも清永くん、ほとんど学校に来てなかったから面識とかあんまりなくて」
「え?」
さらに深く眉が寄る。
ほとんど学校に来てなかった……清永が?
初めて聞く話だ。
過去を含め、清永は自分の話を避ける節がある。もしかしたら大苑くんは、僕の知らない清永についていろいろ知っているのでは。
胸が、激しく騒ぎ始める。
そこまで食いつかれると思っていなかったらしい大苑くんは、困惑気味に眼鏡の奥で目を泳がせていて、僕もなんとなくばつの悪い気分になる。
「ええと。清永って、清永雷?」
「そうそう、その人。中学の同級生だった……はずで」
妙な語り口に、つい眉が寄った。
同級生だったはず、という言い回しが気に懸かる。中学生だった頃なんて僕らにとってはたった二年前の話なのに、記憶が曖昧と言わんばかりの口ぶりだ。
ひそめた僕の眉に気づいたのか、大苑くんは言い訳をするような調子で再び喋り始める。
「一年のとき、おれ、清永くんとクラスが一緒だったんだ。でも清永くん、ほとんど学校に来てなかったから面識とかあんまりなくて」
「え?」
さらに深く眉が寄る。
ほとんど学校に来てなかった……清永が?
初めて聞く話だ。
過去を含め、清永は自分の話を避ける節がある。もしかしたら大苑くんは、僕の知らない清永についていろいろ知っているのでは。
胸が、激しく騒ぎ始める。



