あの日以来、清永とは連絡が取れていない。

 夏休み前に三度、夏休みに入ってから一度、メッセージを送った。
 すべて既読すらつかないままスルーされ、それ以上は送る勇気を持てなくなった。

 体調を崩していたのかもしれないのに、むしろその可能性のほうが高いのに、僕と会いたくないから終業式までずっと休んでいたのかも、と被害妄想ばかりが育っていく。話したい人と話せないのはこんなにも心が沈むことなのか、と日に日に気持ちが(すさ)んでいく一方だ。
 ひとりぼっちの夏休みなんて去年まで普通だったのに、本当に、胸にぽっかりと穴が空いた気分だった。

 夏休みに突入して早六日、七月ももう終盤だ。
 暑い日が続く中、ただ塾に行って、勉強して、家に帰って、ご飯を食べて、風呂に入って、寝て……そんな作業じみた生活を、味気もなにもなく繰り返している。