さらわれ花嫁は国境を越える—婚約破棄の瞬間、隣国王子に攫われました

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異世界(総合)49位(2025/10/06)

ファンタジー50位(2025/10/05)

異世界(恋愛)15位(2025/10/17)

異世界ファンタジー

さらわれ花嫁は国境を越える—婚約破棄の瞬間、隣国王子に攫われました
作品番号
1762329
最終更新
2025/10/03
総文字数
5,941
ページ数
1ページ
ステータス
完結
いいね数
164
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異世界(総合)49位(2025/10/06)

ファンタジー50位(2025/10/05)

異世界(恋愛)15位(2025/10/17)

断罪の広間——王妃教育で磨いた微笑は、今日ほど役に立たなかった日はない。「婚約破棄だ」と古びた言葉が響いたその瞬間、重厚な扉が音を立てて開き、銀の外套の王子が私を抱き上げた。「その令嬢、隣国が保護する」。
 誰もが凍り付く中、私だけが動いた。だって、この国で私は“飾りの婚約者”。黙っていれば、家も名誉も踏みにじられる。ならば、賭けるしかない。
 目覚めた先は国境の砦。政略の香り、剣と書状の擦れる音、王子の瞳に宿る静かな焦燥。「あなたは駒じゃない。あなた自身の意志で、ここに来たことにする」——その嘘は、私を守るための最初の真実だった。
 互いの国で蠢くのは、王位継承、密約、そして旧婚約者の逆襲。逃避行はやがて“国境整備計画”という名の共同戦線へ変わり、私の得意な家政・帳簿術が砦を生かす。食糧配給を組み直し、布地の流通を繋ぎ、宿舎を快適に。兵は笑い、砦に灯が戻る。
 恋は、役に立つときに芽吹く。私を“抱えて”連れ出した彼は、今度は私の選んだ道を“支える”と誓う。過去の断罪も、未来の国境も、超えるのは二人。ざまぁの音は、剣ではなく、幸福な生活音で響かせる。
あらすじ
断罪の広間で「婚約破棄だ」と告げられた瞬間、扉が開き、隣国の王子が私を抱き上げた。「その令嬢、我が国で保護する」。飾りの婚約者から、一夜にして国境越えの花嫁候補へ。玉座の陰謀、国境の砦、仮初めの誓い。さらわれた先で知るのは、自由か、恋か、それとも——新しい自分。

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