俺の幼馴染が陽キャのくせに重すぎる!

「羨ましい限りだな。浩二はよくモテるよ」

「ですですー。本当にモテる男は羨ましですよ。ね、我々、非モテ組には告白なんて無縁であります!」

「お前と一緒にするなよ、武」

 葵は武の言葉に苦笑する。

 告白をされたことはないが、好きな人がいる葵にとってはどうでもいいことだ。律が相手でなければ意味がないのだ。

 ……武は好きな人はいなさそうだな。

 今が楽しければそれでいいのだろう。

 武は人見知りだ。仲間がいる時にははしゃいでいるものの、少しでも知らない人や仲が良くない人が来ると途端に静かになる。

「いやいや。我々は同士でしょう! モテない同盟を組みましょうぞ!」

「嫌だ」

「なんで拒否をするんですか! 葵は俺の味方でしょう!?」

 武は露骨なまでに驚いて見せた。

 それに対し、葵はため息を零す。

「不名誉な同盟なんて結びたくねーよ」

 葵はモテたいわけではない。

 律にだけ好かれていればそれでいい。

「ええー! そんなー!」

「うるさいぞ。声を落とせよ」

「俺がうるさいのは元々なんで無理ですー!」

 武はけらけらと笑いながら言った。

 しかし、周囲の目が冷たいことに気づき、すぐに口を閉じた。

「葉山も大山もうるさいぞ」

 浩二は苦笑した。

「ほしいなら、やるよ」

 浩二は未開封のラブレターを武に渡した。

 それを武は黙って受けとり、開封した。

「いや、見ちゃうのかよ!」

「見なきゃ失礼でしょう!」

「失礼なのは浩二であって、関係ない武が読んでも意味ないだろ!」

 葵の言葉に武は頷いた。

 そして、開封済みのラブレターを浩二に返す。
 浩二は素直にそれを受け取った。