ロシアのオイミャコンは、地球上で最も寒冷な村として知られる氷の地獄だった。零下60度を下回る極寒の空気が肺を凍てつかせ、雪原は果てしなく広がり、息づかい一つで白い霧が立ち上る。凍った大地は滑りやすく、木々が氷の棘のように尖り、夜の闇が視界を白く塗りつぶす中、命懸けの一騎打ちが繰り広げられていた。黒の上級保安官、馬酔木(あせび)が、白城から派遣された上級保安官、瑞鶴を討つ——ホモ狩りの任務を遂行する馬酔木にとって、瑞鶴は全種類の男色に溺れ世界を腐敗させる白い穢れそのものだった。
馬酔木は、屈強な褐色の体躯をビンテージジャケットにジャンク品のタンクトップとダメージジーンズで覆い、黒髪を団子とポニーテールにまとめ、頭の銀製花簪が月光に冷たく光っていた。灰色の瞳を殺意で燃やし、銀の投器・円月輪「鬼洗イ」を手に握る。この武器はただの投擲具ではない——回転しながら鋭い刃を放ち、敵を切り裂く悪魔の輪だ。
「出たなホモtheゲイ……種族根絶やしもいいとこよ。死んで、天国と地獄に否定されろ!!!!」
瑞鶴は白い髪と白色の瞳を持つ屈強な白人男性、白い制服が雪に溶け込み、金の超大型太刀「レトロアンティーク」を肩に担いでいた。だが彼のもう一つの武器——ボロボロな見た目のフリをした変な武器——は、錆びた鎖鎌のように見え、ただのガラクタを装っていた。
「種族根絶やしって、それ、君等の方じゃない?」
瑞鶴の声は怒りに満ち、白色の瞳が不気味に輝く。極寒の風が二人の皮膚を切り裂き、戦いが始まる。
一騎打ちが爆発したのは、吹雪が一際激しくなった瞬間だった。瑞鶴が先に動く——獣の咆哮を上げ、凍った大地を蹴散らして跳躍し、「レトロアンティーク」の超大型太刀を振り上げる。金色の刃が月光を反射し、風を切り裂いて馬酔木の胸を狙う——ザシュン! 太刀の斬撃が空気を凍てつかせ、馬酔木のジャケットを浅く裂き、左腕の皮膚を切り裂く。肉が引き裂かれる音が響き、血が即座に凍りつき、氷の結晶のように白く固まる。焼けるような寒さと痛みが腕を駆け巡り、筋肉が痙攣するが、馬酔木は体を低く屈め、雪原を転がるように回避。凍土が骨に響き、息が白く凍る。「鬼洗イ」を構え、銀の円月輪が雪に輝く。
瑞鶴は追撃を緩めず、太刀を二度振り下ろす——ザシュン! ザシュン! 刃が馬酔木の隠れた雪の窪みを直撃し、凍土が爆ぜて氷の破片を撒き散らす。破片が馬酔木の右頰を切り裂き、皮膚がめくれ上がり、血が凍って赤黒い氷塊になる。馬酔木は血を吐き、肺が凍える息苦しさに耐えながら灰色の瞳を輝かせる。腕を振り、「鬼洗イ」を投擲——銀の輪が回転を始め、鋭い刃を放ちながら瑞鶴に飛ぶ。シュパァン! 輪の刃が風を切り、瑞鶴の左肩を掠め、制服を裂いて肉を浅く抉る。血が噴き出し、即座に凍りつくが、瑞鶴は吐き捨てる。
「痛っ!」
馬酔木は輪を回収し、再び投擲を試みるが、ここで瑞鶴の罠が発動する。ボロボロのガラクタ武器——それは偽装された鎖鎌で、錆びた鎖が突然伸び、馬酔木の足を絡め取る。ガチャン! 鎖が足首を締め上げ、骨が軋む音が響き、馬酔木はバランスを崩して雪に倒れ込む。瑞鶴は嘲笑い、「レトロアンティーク」を振り下ろす——ザシュッ! 太刀の刃が馬酔木の右太腿を深く切り裂き、筋肉を断ち切り、大腿骨にまで食い込む。肉がずるりとめくれ上がり、血が噴き出して雪を赤く染め、即座に氷の殻を被る。激痛が脚全体を焼き、足が痺れて動かなくなる。馬酔木の灰色の瞳が驚愕に染まる。
「この……クソジャンク品がっ……!」
瑞鶴はさらに鎖を引っぱり、馬酔木を引き寄せ、太刀の柄で腹を殴りつける——ゴフッ! 衝撃が内臓を震わせ、肋骨が一本折れる音が響き、息が止まる。馬酔木は咳き込み、血の塊を吐き出し、鎖が皮膚を抉って新たな切り傷を生む。ボロボロのフリをした武器の真実——それは伸縮自在の鎖付きの棘付き鞭で、棘が肉に食い込み、引き裂くたびに血が飛び散る。瑞鶴の白色の瞳が狂気に輝き、「騙されたかい? 僕の『レトロアンティーク』は太刀だけじゃない!」と叫ぶ。馬酔木は鎖に絡まれ、太刀の連撃を浴びせられ、胸に浅い斬撃が入り、皮膚が裂けて凍血が滴る。痛みの波が体を蝕み、視界が白くぼやけ、怒りが沸騰する。
「さっさと、死にやがれ病人がぁ!!!!」
騙された怒りが最高潮に達し、馬酔木の灰色の瞳が血走り、限界を突破する。極寒のアドレナリンが爆発し、体内の力が全開放——褐色の筋肉が鋼のように膨張し、凍えた血が熱く脈打つ。咆哮を上げ、「鬼洗イ」を握りしめ、鎖を強引に引きちぎる。棘が肉を抉り、腕に深い裂傷を残すが、痛みなど感じぬ。銀の輪を高速回転させ、投擲——シュパァァン! 今度は輪の刃が二重に展開し、竜巻のように瑞鶴に襲いかかる。刃の嵐が風を切り裂き、瑞鶴の右腕を蜂の巣に変え、肉を削ぎ落とし、骨を露出させる。鮮血が噴き出し、凍てついて赤い氷の棘になる。瑞鶴は絶叫し、「ぐあぁっ!!!」と後退するが、馬酔木は限界突破の速さで跳び上がり、輪を回収して再投擲。刃が瑞鶴の胸を直撃、肋骨を砕き、肺を貫通させる——グチャッ! 肉の破裂音が響き、血泡が口から溢れる。
瑞鶴は鎖鞭を振り回すが、馬酔木はそれを掴み、引き寄せて膝蹴りを腹に叩き込む——ドン! 内臓が潰れる音が響き、瑞鶴の体が折れ曲がる。馬酔木は全開放の力で瑞鶴を雪に叩きつけ、銀の輪を首に押し当てる。回転刃が皮膚を裂き、頸動脈を抉る——ザクザク! 血が噴水のように噴き出し、雪を赤黒く染める。瑞鶴の白色の瞳が絶望に染まり、「あっ……くっ……」と呟くが、馬酔木は灰色の瞳を輝かせ、輪を深く押し込む。刃が喉を断ち切り、気管を裂き、血が凍る前に命を奪う。瑞鶴の体が痙攣し、白い髪が血氷に固まり、雪原に沈む。
馬酔木は血まみれの体を起こし、銀製花簪を直す。太腿の裂傷から血が滴り、胸の斬撃が息を苦しくし、腕の棘傷が疼くが、灰色の瞳は勝利の炎を宿す。任務は遂行された。ホモ狩りの輪が、白い穢れを氷の底に沈めた。ダメージジーンズを翻し、彼は吹雪の奥に消えた。オイミャコンの極寒は、再び静かに凍てつき——次の狩りを待つ。