章5 ネツァクの闘争(ネツァクの視点)

緑のポロシャツが汗で濡れる。褐色の肌、黒髪、黒い瞳。勝利の象徴、ネツァク。戦闘の前衛として、負けず嫌いの熱血漢。賭け事を愛するが、勝利執着が調和を乱す弱点。
訓練場で、ホドと対峙。
「黒は一生の栄光なり。だが、お前の賭けは秩序を崩す」
ホドの厳密さが苛立つ。

「勝利のためだ! 虚無に勝てばいいんだろ?」
拳を交え、意見がぶつかる。外では、ビナーとケセドが人々を癒す。カウンセリングの場で、ビナーが疲弊する姿。
「共感しすぎるなよ」
俺は思う。チームの誓約――虚無に対抗するための結束――が、試される。