カバラ国の夜は、永遠の闇に包まれる。太陽の民――人間たちが昼に活気づく間、黒者たちは影から国を守る。褐色の肌、黒髪、灰色の瞳を持つ強靭な肉体。稀に現れる変異白者――白い肌、白い髪、白い瞳の者たちは、特別な力を持つとされる。私たち十二人は、セフィロトの象徴として、国を均衡に保つチームだ。だが、虚無の影が忍び寄る。感情を奪い、意志を溶かす霧。それは外敵ではなく、私たちの内なる堕落を映す鏡。均衡は、崩壊の序曲を奏で始める。