ケムダーは、貪欲の化身のような銀警官だった。頑丈な筋肉の塊で、白髪は短く刈り込み、白瞳は飢えた獣のように輝いていた。絶えず口を動かし、何かを食っているか噛み砕いている。彼の黒鉄の籠手は、何でも吸収し肥大化する武器で、紋章は伸び続ける「底なしの袋」だった。性格は欲望に忠実で、金、権力、名誉、人間関係、ありとあらゆるものを自分のために手に入れようとする。彼の能力は、他者の「所有権」を強制的に奪うもの。弱点は、満足することがなく、欲望が増えるほど制御不能になることだった。
「すべてを僕のものに。満足など、ない」
ケムダーは国境近くの村を支配し、白黒者の集団を狙った。村の長老が抵抗すると、籠手でその土地の所有権を奪った。村は一瞬でケムダーのものとなり、民は奴隷のように使役された。長老の家畜、作物、家族さえも、籠手に吸い込まれ、ケムダーの力に変わった。
だが、銀血者の黒保安官、ガルドが反撃した。ガルドは銀色の剣を持ち、ケムダーの籠手を狙い、戦いを挑んだ。籠手はガルドの力を吸収し、肥大化する。
「君の力も、僕のものだ」
ケムダーは笑い、ガルドを粉砕した。勝利の後、ケムダーはさらに欲張り、キムラヌートの金庫を狙った。彼は密かに使者を送り、設計図の噂を聞き出した。暗闘が始まり、銀警官たちの均衡が崩れ始めた。ケムダーの袋は、ますます底なしに広がり、国を飲み込もうとしていた。