女社長の中宮、後宮物語!〜美姫の後宮恋愛溺愛友情噺〜

耳をつんざくような高い声が聞こえた。その主は、、高級そうな衣を身に纏った女性。キリッとした顔立ち。
「こちらは恐れ多くも飛香舎中宮(ひぎょうしゃのちゅうぐう)の唐車にございますが」
答えたのは私でもなく牛飼でもなく目の前の飛香舎から出てきた神海だった。女房らしいといえばらしいけど身分が上と言われるものに反発するのだけはらしくない。
「どきなさい!私は飛香舎中宮と話がしたいだけよ!」
如何にも嫉妬深そう。こんな人は苦手。苦手っていうかそもそもの話嫌い。
待って、この人さっき自分のことを「弘徽殿の女御」といってなかった?
弘徽殿の女御は歌式部からよく聞いてる。中宮の紅莉栖よりも権力を持っていて紅莉栖を恨んだというあの人よ!
「まあ、弘徽殿の女御にございますの。こちらの女房より話は聞いております。お話があるなら後でさせていただけないかしら。今はこちらの女房と従者が一括でこちらにお住まいになってしまわれてお忙しいのですわ」
「平安京姫」としてはこれぐらいできる。