朝の空気は湿気を帯びて重たく、靴底がアスファルトに吸いつくようだった。
「彼女さん待ってるよ!」と妹にせっつかれて、家の玄関を開けると、やっぱり────アメリが待っていた。夏服のセーラーの裾を揺らしながら、腕を後ろに組んで立っている。
「……毎日よく飽きないな」
僕は思わず小さくため息をついた。
「当たり前じゃんね。ほら。靴紐、結ばせてあげる」
得意げに差し出されたアメリの片足の前に膝をつき、僕はほどけた靴紐を結びはじめる。
しかし心ここに在らず。指先は慣れた動作で動いているのだが、思考はフワフワと浮かび上がっていた。
(昨日の返歌も……マドカさんからだよな)
胸の奥がじんじん熱くなる。
そう思いたい気持ちと、いや違うかもしれないという不安が交互に押し寄せる。けれど、それでも心のどこかで「きっとそうだ」と囁く声が消えなかった。
「オミト?なんか変……具合悪い?」
アメリが覗き込むように声をかけてきた。
「え、あ……別に」
慌てて目を逸らす。
もう片方の靴紐も結び終えたのに、言葉が続かない。
アメリもどこかぎこちなく、いつもなら笑いながら「ありがとー」なんて言うのに、今朝は妙な沈黙がズシリと腰を下ろしていた。
(オミトがなんだか遠くに行っちゃったみたい)
そんな視線を投げかけられている気がして、心の奥がちくりと痛む。どうして痛みを感じたのかはわからないけれど。
さぁ、気を取り直して……とは思うものの、二人並んで歩くいつもの通学路もなんだか息苦しい。
紫陽花の花弁に雨粒が残り、湿った風が吹き抜ける湖畔の道は、厚い雲に覆われた空のせいで朝日もささずに薄暗いまま。絵画のように風光明媚な湖の景色も、いまは見る影もない。
アメリが軽く肩を揺らして「昨日さー」と話しかけてくるが、僕の返事は曖昧に途切れてしまう。そんなことだから、次第にアメリも口を開かなくなってしまった。
頭の中を占めているのは、あの和歌。
あの返歌。
(……やっぱり、マドカさんなんだ)
確証はないのに、心はその答えを選ぼうとしていた。
*
今日はいつ、雨が降るのだろう。随分と焦らすものだなと、ぐずついた空模様をうらめしく眺めていた僕の視線に気づいたのか。
放課後になってようやく、灰色の雲からしとしとと雨粒が落ちてきていた。
「……雨だ」
口に出した瞬間、胸の奥がざわりと高鳴る。
(今日も和歌が届く。そして返歌ももらえる……)
期待と不安がないまぜになった鼓動が、耳の奥でやけにうるさい。
けれど同時に、心のどこかでは別の欲求が芽を出していた。
(マドカさんと……直接、話したい)
思い浮かぶその名に、すぐ首を振る。
(いや、無理だ。アメリ以外の女の子に話しかけるなんて、僕にとっては清水の舞台から飛び降りるようなものだ。命がけだ……)
そんな妄想に取り憑かれつつも、僕はいま美術部の活動中だったことを思い出し、邪念を振り払う。
他の部員と同じようにペアを組まされ、人物画の練習をしているのだ。
向かいに座るのは、気の強そうなショートカットの女子。じっとこちらを睨むようにモデルを務めてくれていた。
僕が上の空なのを不快に思ったのか、彼女の視線には混じり気のない殺意が込められているように感じる。ヒリつくような現場に、僕の背筋はピンと伸びた。
鉛筆を握り、必死に線を走らせる……はずだったのに。
紙の上に現れたのは────ぐにゃぐにゃに歪んだ輪郭、四角や三角に切り裂かれた顔のパーツ。
どこかで見たことのあるピカソの“キュビズム”そのものだった。
「……これも人物画、だよな」
小声でつぶやいた瞬間、背後からぞっとするほど穏やかな声が耳を掠めた。
「露木ぃぃ〜、またお前かぁ〜」
美術部顧問の北川先生が、僕の真後ろに立っていたのである。いや、スクワットをしている。ただでさえプロレスラー然とした風貌だが、いまの姿はまさしくプロレスラーそのものだ。
「あ……先生、あの……これは……」
「そうかぁ。露木は人間は嫌いだけど、キュビズムは好きかぁ。そうかそうかぁ」
北川先生のスクワットの速度が上がる。先生は怒るといつもスクワットを際限なく繰り返すのだ。
「じゃあ、お前の顔面も。キュビズムになろうかぁ〜?」
「ひぃぃぃぃ…………」
教室が爆笑に包まれる中、僕はその場で人類の骨格が許す限りのサイズまで身を縮めた。
結局、罰としてその日の美術室の掃除を、一人で押し付けられる羽目になったのだった。
*
他の部員たちが帰り、静かになった部屋を黙々と片づける。
ふと窓の外に目をやる。雨はまだ降り続いていた。僕はスマホを取り出してアプリの通知がないかと確認をした。
「まだ来ないよな。こっちから送ろうかな。いやまだ早いか?」
などと、ひとりで恋の駆け引きじみたことに興じる僕であった。
そうこうしてるうちに、モップがけも終え、僕は美術室を出て昇降口へ向かって階段を降りていった。
──── その時だった。
「あの……私ほんとに、無理なので……」
聞き覚えのある声が耳に飛び込んできて、思わず足が止まる。
ガラス越しに見えたのは、長い黒髪の少女。
──── マドカさんだ。
囲まれていた。
マドカさんが、数人の男子生徒に。
「いいじゃん、俺らと帰ろうぜ?カラオケ寄ってく?」
「暇なんだろ、いつもここにいんじゃん。ちょっとくらい付き合えよ〜」
軽薄な声。見覚えのある顔ぶれだった。たしか、あの時……傘を取り違えた時に見かけた、ガラの悪い連中だ。
僕は思わず一歩前へ出かけて……止まった。
足が鉛みたいに重い。
「やめろ」と叫びたいのに、声が喉の奥に貼りついて出てこない。
(行けよ。止めろ。何やってんだよ……!)
頭の中で何度も自分を叱りつけるのに、膝が震えて言うことをきかない。
相手は不良だ。僕みたいな陰気な美術部員が飛び出したところで、どうにかなるのだろうか。
というか、間違いなくフルボッコにされて終わるだけだろう。
けれど……マドカさんが困った顔をしているのに、僕は見て見ぬふりなんてできない。
怖い。怖いけど、でも……僕に出来ることがなにか……。
そのとき、視界の端に美術準備室の扉が映った。
脳裏に浮かんだのは、昨年の文化祭で使った小道具の数々。点と点が結びつき、その刹那、雲を割って光る雷鳴のように、ある閃きが浮かんだ。
──── やってみるか
震える足をようやく前に踏み出し、僕は準備室へと駆け込んだ。
*
準備室に駆け込むと、そこは文化祭の亡霊が眠る墓場みたいだった。
倒れかけのイーゼル、破れたポスター、色褪せた紙粘土の彫像。
使いかけの絵の具の匂いがむっと漂い、床には乾ききらなかった石膏が粉を吹いて散らばっている。
足を踏み入れるたび、ガラス瓶や木枠ががちゃがちゃと不協和音を奏でた。
「ああもう……こんな時に限って散らかって……!」
棚の奥に転がっていた、裂けた皮膚と剥き出しの歯茎を模したおぞましいお面に目が留まる。
昨年、演劇部に依頼されて美術部で作ったゾンビの小道具だ。
薄暗がりの中でも、濁った目玉の塗装がぞっとするほど生々しい。
「……あった」
震える手でそれを掴み、顔に押し当てる。
(怖い……でも、助けなきゃ……!)
ごちゃごちゃとした道具に足を取られながら廊下へ飛び出す。
角を曲がると、まだマドカさんが不良たちに囲まれているのが見えた。
彼女の怯えた横顔が胸を締めつける。
その時、壁際にぽつんとついたスイッチが目に入った。
(……そうだ。光と影を使えば……演出はもっと本物に見える)
迷っている時間はない。
僕は息を呑み、手を伸ばしてパチンとスイッチを下ろした。
途端に昇降口は暗転し、窓から射す雨混じりの薄明かりだけに包まれる。
不良たちが「え……停電?」「なんだよこれ……」とざわついた。
その闇の中、僕はお面をかぶったままゆっくりと足を踏み出す。
わざと靴音を響かせ、喉の奥から低い呻きを漏らした。
「う゛う゛……ふ゛る゛ぅ゛ぅ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛…………!」
光と影の狭間に浮かぶ、裂けた顔。
お面を伝う赤い絵の具が血液のようにドロリ垂れて地面に落ちたのと同時、不良たちの一人が悲鳴を上げた。
「ひっ……!な、なんだよあれ……!」
「ば、化けもんだぁぁ!」
「ママァ────!」
蜘蛛の子を散らすように逃げ出していく不良たち。
残されたのは、立ち尽くすマドカさんと、ゾンビのお面をかぶった僕。
見ると、マドカさんの肩が小さく震えている。僕は慌ててお面を外した。
「……ご、ごめん!僕だ!露木だよ!」
マドカさんは目を点のように丸くし、そしてほっと息を吐いたかと思うと、その場に崩れ落ちるように尻もちをついた。
「だ、大丈夫!?」
慌てて駆け寄ると、まだ小さく震えているのが見てとれた。けれど、彼女の口元から小さく微笑みが溢れたのを、僕は見逃さなかった。
「ふふっ……リアルが過ぎるって……誰が作ったの?」
顔を上げたマドカさんと目が合う。
一瞬の沈黙のあと、僕らは同時にふっと笑ってしまった。
恐怖と安堵が入り混じった笑い。それでも、その笑みが僕の胸を強く締めつけた。
*
昇降口に、雨音だけが残った。
不良たちが逃げ去ったあと、マドカさんはその場に座り込んだまま、まだ小さく震えていた。
「……大丈夫?」
恐る恐る声をかけると、彼女はかすかに頷き、立ち上がろうとして────そっと僕の袖をつまんだ。
わずかに伝わるその指先の感触に、僕の心臓は小さく跳ねた。
「ごめん……昔ちょっと怖いことがあって……落ち着くまで……許してくれる?」
マドカさんの、しなやかな長いまつ毛の影がわずかに揺れる。
「う、うん」
その瞬間、胸の奥に水滴が落ちたみたいに波紋が広がった。
袖越しの体温は、雨上がりに触れる陽だまりのように優しく、けれど心臓をせわしなく打たせた。
(僕なんかに……頼ってくれてる? 本当に?)
彼女が深く息を吐き、ようやく手を離す。
名残惜しくて、危うく僕は引き留めるところだった。
「ありがとう。露木くんが来てくれなかったら、どうなってたか……」
「い、いや……僕なんて。ほんと、情けないやり方で……」
「ふふっ。でも、その“やり方”で救われたんだよ。だからすごいよ。カッコよかった」
胸の奥に、しとしとと雨が沁み込むみたいに温かさが広がった。
心臓はまだ小さな雨粒に追い立てられるみたいに速く打ち続けている。
なんだか気まずい。
なにか話題を……そうだ!僕は緊張で強張った口を無理やり開いた。
「あの……時雨さんて────」
「マドカでいいよ。私も、オミトくんって呼んでいいよね?」
その一言は、乾いた大地に落ちる一滴みたいに強く響いた。
「もちろんいいよ!あ、えっと。マ、マドカ……さん。その、和歌って……興味あったりする?」
僕の問いに、マドカさんはぱっと花が咲いたみたいに笑った。
「え、びっくり。私ね、ちょうど和歌がマイブームなんだ」
時が止まった。雨も鼓動も、世界中のなにもかもが動きを止めた。
(やっぱり……返歌はマドカさんからだ)
確証なんてないのに、それはまるで宇宙の真理を見つけたかのように、胸のずっと奥の方で反響していた。
「露木くんは? 和歌、好きなの?」
「ま、まぁ……ちょっとだけ……」
情けなく声が裏返る。彼女はそれを見てふっと笑った。
「……露木くんって、面白いね」
彼女の言葉がひと雫となって僕の胸に落ちた。それは波間に浮かぶ小舟が一瞬揺らぐような些細なもので。それでいて広がり続ける波紋は止まることを知らない。
(僕とマドカさんは、やっぱり和歌で繋がってる)
理屈じゃない。心がその答えを、否が応でも選ぼうとしていた。
*
逢魔が時。守矢神社では、提灯や紅白の幕で少しずつ「ゆら祭り」の装いを整えつつあった。
つい先ほどまで降っていた雨は嘘のように上がり、境内の石畳にはまだ黒々とした水たまりが残っている。
湿った空気に夏草の匂いが混じり、しんと静まり返った雰囲気がゆらゆらと漂う。
僕もまた、不本意ながら祭りの準備の一端を担わされ、灯籠を並べたり奉納傘を運んだりと汗を流していた。
「……なんで僕が」
ぼやく僕の横で、巫女装束姿の見た目美少女なチギリ叔父さんが扇子でぱたぱたと涼を取っている。
「甥っ子やろ?タダ働きぐらいせんでどないすんねん。龍神はんも言うてるで〜」
「龍神は労基ガン無視なんだね……」
ようやく一息ついて縁側に腰を下ろすと、手元のビニール傘に自然と目が行った。持ち手に小さなリボン。
ダメだ。やっぱり胸の奥に引っかかって仕方がない。
もっと会話ができたならよかったのに、あの後また僕は逃げるようにして帰宅する道を選んでしまったのだから……。
「ねぇ、おじ……チーちゃん。この傘の持ち主、名前知ってるんだよね?」
「お?知ってるで。どんな歌贈っとるかもみーんな知ってる。龍神はんから筒抜けやからな」
「その……親戚のよしみでさ。誰なのか教えてくれたりとか……」
叔父さんはニヤリと笑って「恋は盲目ていうやん?」と煙に巻く。
「……僕がいるのは、暗闇だよ」
「ふふ、せやな。恋とは、なんぞや?」
そう言ってチギリが空を見上げる。さっきまでの曇天が再び厚みを増し、湿った風が吹き込んだ。
やがて、ぽつ、ぽつ、と水の粒が石畳を叩き、境内に新しい波紋を描き出す。
「おっ、タイミングええやんけ。龍神が詠め言うてるわ。さぁ、オミト」
「ここで?和歌を詠めって?」
「せや。雨乞いの神んとこで詠んだら効き目倍増や。あんな想いも、こんな願いも届くかもなぁ〜」
────想い。
その言葉突き動かされ、僕は傘を開き、専用ペンを握った。透明なビニールを覆う雨粒が、無数の円を描いていく。
息を整え、浮かんだ言葉を記した。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
面影を 紙に写して 留めなむ
君の笑顔の 標とならむ
「叶うなら、あなたの面影を紙に写し取りたい。
あなたの笑顔が、僕の描くものの標となるように」
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
文字を刻んだ瞬間、胸の奥がざわついた。
しまった。よりによって「肖像画を描きたい」なんて、これで2回目じゃないか。本音をそのまま書いちゃった。これじゃあ気持ちを悟られてしまう……!
いや、本音を書かなきゃいけないんだから正しいと言えば正しいのだけれど……。
心臓がいやにうるさく響く。自分でもごまかせない想いを、龍神に────そして彼女に届けてしまったのだ。
「ほーん、なるほど。オミトもけっこうしつこい性格しとるんやなぁ」
「うわっ!盗み見しないでよ!」
「龍神はんに言うてや〜」
デリカシーのない叔父さんに戦慄する傍らで、再び傘が白く輝いた。
浮かび上がる返歌に、僕は息を呑む。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
久しくも 待ちわびにけり 言の葉を
君は知らずや 胸の思ひを
「こんなにも長く、あなたの言葉を待ってきたのに。
それでも気づいてくれないのでしょう。私の心が、どれほど切なくとも」
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
浮かび上がった文字を追うたびに、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
雨は静かに境内を叩き、透明な傘に無数の円を描き続けていた。
ざあ……ざあ……と降りしきる雨音が、返歌の余韻を後押しするようだった。
まるでこの世界が、僕と彼女を隔てるすべての雑音を洗い流し、和歌だけを残してくれているみたいに。
(待っていた。そう言ってくれるのを────)
胸の奥で熱が渦を巻いたそのとき、返歌の文字がふっと霞みはじめた。
白く輝いていた光は、雨に滲むように一筆ずつ薄れ、やがて跡形もなく消えてしまう。
残されたのは、ただ雨粒の叩く音だけ。
水に飲まれて消えた和歌の残像は、夢のように儚い。
けれど確かにここにあった。僕に届けられた想いの証として。
傘越しの雨音が鼓動と重なり続ける。
「おーい、オミト。通知いっとるで?」
じんわりと胸に広がる熱を抱きしめていた僕を叩き起こしたのは、叔父さんの一声。
僕ははっとして目線を上げた。
「え?通知?通知って?」
「アプリやアプリ。歌が送信されたて、龍神はんがわてに言うてきたさかい。いま通知送ったんや」
「和歌なら、いまさっき……僕が送ったけど?」
「オミトの贈歌とちゃう。お前の傘を持っとる人からや」
僕はスマホ画面を見た。そこには────
「和歌が届きました」
と、確かにバナー通知が表示されている。
「スマホちゃう、傘やて。傘を見るんや」
叔父さんにせっつかれて傘に目を向けると、雨の弾ける傘地に赤い光の文字が浮かび上がってゆく。
返歌は白く光る。贈歌は赤く光る。つまりこの歌はマドカさんからだ。マドカさんが普段は押し込めている……心の本音が歌になったものだ。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
雨の夜に 音は虚しく 消えゆけど
誰に届くや 我が弾く調べ
「雨の夜に奏でる音はむなしく消えていく。
けれど、それは誰かに届くのだろうか」
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
わずかに、僕の胸中にひっかかった。
音。奏でる音?音楽か?マドカさんっぽくないような……。
いや、気のせいか。まだ僕は彼女のことを何も知らないのだから。
それに、今日の出来事などまるでなかったことのように……マドカさんにとってはどうでもいいことだったのか。
「ふふっ。恋は盲目やなぁ」
そう言って去ってゆく叔父さんの背中をぼんやりと見つめる。
勢いを増した雨に打たれて、赤く光る贈歌は形もなく流されてしまった。ただひとり、僕だけを残して。


