アトムの羽衣がふわりと広がり、まめっちを包み込んだ。

「死にたい……の奥、見せて?」

アトムの言葉に、まめっちの胸が締めつけられた。彼の記憶が、羽衣を通して浮かび上がる――

『天ヶ瀬の笑い声。奪われた家族の叫び。そして、何も感じられなくなった自分』

「……違います」

まめっちの声が震えた。

「死にたいんじゃないんです……天ヶ瀬を消したいという無謀な願いでした……」

アトムはゆっくりとうなずいた。

「ボク、わかった。本当の願い、叶えるよ」