まめっちの小さな研究室は、壊れた発明品や散らかった設計図で埋め尽くされていた。机の上には、半分焦げた「感情再生装置」の残骸が転がっている。彼はため息をつき、無表情で壁のスイッチを押した。

「……また失敗でしたか」

彼の声には感情がなかった。天ヶ瀬に家族を奪われて以来、まめっちは「悲しみ」さえ感じられなくなっていた。ただ、胸の奥に鈍い痛みが残るだけだ。

ふと、棚の奥から古い箱が光り始めた。中から現れたのは、キョンシーの姿をしたアトムだった。

「ボク、まめっちの願いを聞きに来たよ」

アトムの声はテレパシーのようにまめっちの心に直接響いた。その純粋な瞳は、まめっちの暗い心を覗き込むようだった。

「……願いですか？」

まめっちは俯いた。

「死にたい……」