「う〜ん…前に注意した場所、直ってないじゃない」
「はい…すみません…」
「それとね、君の描く女の子キャラはすごく可愛いんだよ。でもね〜…少女漫画は相手役が大事なんだよ。イケメンキャラが壊滅的に駄目」
「どんなところでしょう…」
「絵は少し修正する必要があるかな。だがイケメンの中身…個性とか魅力ないんだよなぁ〜。女性の作家さんなら理想の男性像で描いたりしてて上手いんだけど……」
「同性だと難しいですね……」
竹中颯太(たけなか・そうた)、17歳。少女漫画家志望の男子高校生。
くせ毛のせいかナスのヘタのような髪型とよく言われている。
高校生ながら見た目は中学生のような幼さが残る風貌。
3兄弟の長男で上と下に姉と妹に挟まれた真ん中。妹の影響で少女漫画を読みだし、悩みの多い小中学生時代を過ごすも少女漫画に救われ、漫画家を目指した。
今、颯太は漫画編集部のある出版社内で自分の描いた漫画を担当編集者に見てもらっていた。
颯太が15歳の時にとあるイベントの出張編集部なるもので何社か見せに行ったところ、「作品出来たら見せてよ」と名刺をくれた。
同じイベントに参加していた漫画家志望の友達に「少しでも気になった相手には名刺渡してる場合があるから貰っても喜ぶな」と言われたが一度、作品を仕上げ持ち込みをしたところ正式担当になってくれた。
泣いて喜んだのも束の間。
結果を出せずにいた。
担当に注意されたところは自分なりに直したつもりが担当からは直ってないとか逆に酷くなっていると言われ、何が正解かわからずスランプが続いた。
作品を描く勢いや気力が落ちてしまったが、それでも描き続けるも結果は変わらない。
今もこうして注意され、今すぐ帰りたい気持ちをおさえていた。
暗い気持ちで自宅に帰る。
妹から漫画の新刊買って来てほしいと言われたので妹の帰りを待つ。
妹から「お兄ちゃんも読んでいいよ」と言われていたが今日はそんな気分ではなかった。
自室に戻ると机には散乱した漫画画材。
颯太はベッドにダイブし深いため息をつく。
「あーあ…もうやめちゃおっかな」
読むのと描くのはこんなに違うんだ。
描きはじめた頃は初めてのペン先に色々な柄のスクリーントーンに好奇心でいっぱいだったのに今は苦しい。
アナログの手描きは何かと出費も多く、お小遣いが足りない。
少女漫画なのでスクリーントーンは多く使うがスクリーントーンは1枚500円前後をと高く、学生ではなかなかキツイ。
主流のデジタルだが竹中家ではパソコンは家族共有。自分のパソコンが欲しいなどと言えないほど、裕福な家庭ではなかった。
「とりあえず寝ちゃお〜……」
眠りにつく颯太。
最近、颯太にとって不運が続いているのだが更に不運は続いた。
「はい…すみません…」
「それとね、君の描く女の子キャラはすごく可愛いんだよ。でもね〜…少女漫画は相手役が大事なんだよ。イケメンキャラが壊滅的に駄目」
「どんなところでしょう…」
「絵は少し修正する必要があるかな。だがイケメンの中身…個性とか魅力ないんだよなぁ〜。女性の作家さんなら理想の男性像で描いたりしてて上手いんだけど……」
「同性だと難しいですね……」
竹中颯太(たけなか・そうた)、17歳。少女漫画家志望の男子高校生。
くせ毛のせいかナスのヘタのような髪型とよく言われている。
高校生ながら見た目は中学生のような幼さが残る風貌。
3兄弟の長男で上と下に姉と妹に挟まれた真ん中。妹の影響で少女漫画を読みだし、悩みの多い小中学生時代を過ごすも少女漫画に救われ、漫画家を目指した。
今、颯太は漫画編集部のある出版社内で自分の描いた漫画を担当編集者に見てもらっていた。
颯太が15歳の時にとあるイベントの出張編集部なるもので何社か見せに行ったところ、「作品出来たら見せてよ」と名刺をくれた。
同じイベントに参加していた漫画家志望の友達に「少しでも気になった相手には名刺渡してる場合があるから貰っても喜ぶな」と言われたが一度、作品を仕上げ持ち込みをしたところ正式担当になってくれた。
泣いて喜んだのも束の間。
結果を出せずにいた。
担当に注意されたところは自分なりに直したつもりが担当からは直ってないとか逆に酷くなっていると言われ、何が正解かわからずスランプが続いた。
作品を描く勢いや気力が落ちてしまったが、それでも描き続けるも結果は変わらない。
今もこうして注意され、今すぐ帰りたい気持ちをおさえていた。
暗い気持ちで自宅に帰る。
妹から漫画の新刊買って来てほしいと言われたので妹の帰りを待つ。
妹から「お兄ちゃんも読んでいいよ」と言われていたが今日はそんな気分ではなかった。
自室に戻ると机には散乱した漫画画材。
颯太はベッドにダイブし深いため息をつく。
「あーあ…もうやめちゃおっかな」
読むのと描くのはこんなに違うんだ。
描きはじめた頃は初めてのペン先に色々な柄のスクリーントーンに好奇心でいっぱいだったのに今は苦しい。
アナログの手描きは何かと出費も多く、お小遣いが足りない。
少女漫画なのでスクリーントーンは多く使うがスクリーントーンは1枚500円前後をと高く、学生ではなかなかキツイ。
主流のデジタルだが竹中家ではパソコンは家族共有。自分のパソコンが欲しいなどと言えないほど、裕福な家庭ではなかった。
「とりあえず寝ちゃお〜……」
眠りにつく颯太。
最近、颯太にとって不運が続いているのだが更に不運は続いた。



