「ミーシャ、開けるよ!」
ドアを開けると、こんもりとふとんがふくらんでいた。
ミーシャが隠れている。何か・・・隠している?
僕に色々教えてくれなかった。
かけぶとんをめくろうとすると、ぎゅっとミーシャの手がふとんを引っ張った。
色白すぎる手が見える。
思わず目を疑う。血の気のない、真っ白な手。
「ミー・・・・シャ・・・?」
こぼれおちた声。
ミーシャは震える声で言った。
返事は返ってこない。心配すぎて思わずふとんをめくってしまった。
「いやっ!!!!!見ないで!」
サラサラと真っ黒の髪。腰のほうまで伸びた髪はいつもよりも黒く、前髪の隙間から見える、いつもなら赤一色の瞳も、今日は少し金色混じりだった。
「私は・・・・・・・・・もう、こんな姿・・・見せられない。」
静かな声だった。でも、油断したらミーシャは取り乱してしまうかのように不安定に見えた。



