「君は妊娠している・・・・」

その言葉に、心臓に針が刺されたみたいに心が痛くなった。
何も言えない。言葉が浮かび上がってこない。

「君が・・・何かを隠していることは知っていた。グレース嬢に聞けば、昨日は食事をしなかった、と。そして夜は・・・ずっと明かりがついていて・・・君は苦しそうにしていた・・・・」


隠しているつもりだった。このまま何事もなく、1人で子供を産もうと・・・。
安易に考えていた。でも、オリファーは自分の予想を超えて、ミーシャが苦しんでいるのを知っていた。

「ミーシャ、それはなぜ隠して・・「聞かないで!」

気づいたら叫んでいた。ふっと後悔の気持ちが襲いかかってきたが、ミーシャはその声を止められなかった。

「お願いだから、何も聞かないで!私のことを放っておいて!・・・私は、こんなにも、弱いの。あなたの妻になんか、この国の皇妃なんかに相応しくない。私のせいで・・・この国は、終わりだわ・・・」

だんだんすぼんできた声。ミーシャは絞り出すように言って、オリファーの顔を見た。
オリファーは苦しそうに顔を歪めてから言った。