ハニールレオは翌日から、世間に大っぴらにされた。
民はハニールレオの健やかな成長を願う者ばかりだと思う。
取り返しのつかないことをしてしまった・・・・。
ハニールレオを皇子として迎え入れてから、ミーシャの気持ちはどんどん膨らむばかりだった。
後悔はしていない。間違っていないはずだった。紅月の令息が皇子など、それこそもっと人々は混乱する。
いくら心の中で唱えたって、気分は晴れない。
どんよりと曇った空は、ミーシャの気持ちを反映しているようだった。
やがて、どんよりとした灰色の雲からは、ポツポツと雨が降り出した。
心が抉られるように痛い。雨を見ているからだろうか。
泣きそうになってくる。自分の中で渦巻いている紅い感情。黒く濁った心。
すべて吐き出してしまいそうだった。
ここで吐き出せば、全てが「ヴァンパイアの本性」として出てきてしまう。それだけは、避けなくてはいけない。
なんとか気持ちを落ち着けるべく、息を吸った時、控えめなノックの音が響いた。
「ミーシャ、ちょっといいかな?」
オリファーの声だった。いつも通りの穏やかな笑みを浮かべながら、オリファーは椅子に座り、ゆっくりと切り出した。
民はハニールレオの健やかな成長を願う者ばかりだと思う。
取り返しのつかないことをしてしまった・・・・。
ハニールレオを皇子として迎え入れてから、ミーシャの気持ちはどんどん膨らむばかりだった。
後悔はしていない。間違っていないはずだった。紅月の令息が皇子など、それこそもっと人々は混乱する。
いくら心の中で唱えたって、気分は晴れない。
どんよりと曇った空は、ミーシャの気持ちを反映しているようだった。
やがて、どんよりとした灰色の雲からは、ポツポツと雨が降り出した。
心が抉られるように痛い。雨を見ているからだろうか。
泣きそうになってくる。自分の中で渦巻いている紅い感情。黒く濁った心。
すべて吐き出してしまいそうだった。
ここで吐き出せば、全てが「ヴァンパイアの本性」として出てきてしまう。それだけは、避けなくてはいけない。
なんとか気持ちを落ち着けるべく、息を吸った時、控えめなノックの音が響いた。
「ミーシャ、ちょっといいかな?」
オリファーの声だった。いつも通りの穏やかな笑みを浮かべながら、オリファーは椅子に座り、ゆっくりと切り出した。



