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「ん・・・」

目を開けると、そこには心配そうな表情を浮かべるオリファーとグレース、カイルの姿があった。

「だいじょうぶですか?突然、意識を失われてしまって・・・・」

ミーシャは慌てて起き上がる。
その拍子に、グラッとめまいがした。

「だめですよ、いきなり起き上がったら。」
グレースはそう言ってから、続けた。

「お医者さんに症状を話したら、出産で疲れたんだろうって言われました。だから、たぶん私が出産したっていうことはみんな気づいてません。」

「そう。良かったわ・・・、って、グレース、貴女休んでいた方が良いのではなくって?」

「そうですね。では、休んできます」

グレースがベッドの方へ向かい、カイルもそれについていったタイミングで、ミーシャはゆっくりとグレースが産んだ、偽りの皇子、ハニールレオの方へ目を向けた。

ハニーブロンド色の瞳。すやすやと眠る様子は穏やかだった。

「ごめんね、ハニールレオ。私は・・・あなたを皇子として育てるわ」

声が震えてくる。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
計画がバレずに済んでも、くらい気持ちは変わりなかった。