高校受験で、私は地元の都市一番の魔法高校を第一志望にした。
都立四星学園。
推薦は取れなかったので、一般受験を受けた。
私が受験した魔法科は定員が100人に対し、応募者は千人を超えていた。
受験科目は国語、数学、理科、魔法史、魔法構築学、実践魔法の六科目。
合格点は最低でも500点以上。
受験を終え、私は不安な気持ちでいっぱいだった。
筆記試験の前半五科目の出来は十分。だが実践魔法は大敗。
結果を不安な気持ちで待った。
受験発表当日、私は目を疑った。
補欠合格の中に私の名前があった。
それも一番上。
しばらくして繰り上げ合格の通知が来て、私はすぐに手続きをした。
私は都市一番の魔法高校に入学した。
私は小学生の頃の約束を思い出す。
──世界一の魔法大学で会おう。
その約束に一歩近づいた。
私の人生はこれから始まる。
「物書撫子さんですね。こちらが生徒手帳になります」
私は学校の受付で生徒手帳を受け取った。
生徒手帳には魔法が刻まれている。
校則の変更などを随時見ることができ、見たい項目に指で触れると、手帳に刻まれた文字が動き、新たな文章を刻む。
そのため、薄型で大容量の情報を記していた。
もちろんメモもできる。
私は入学式の場所を確認し、第三体育館へ向かった。
既に多くの生徒が集まっており、私が入るなり多くの視線を感じた。
「なんだろう?」
何か嫌な予感がしたが、私は気にせず列に並ぶ。
間もなくステージ上に生徒会長が立つ。
「私は生徒会長を務める神住だ。優秀な人物は生徒会に大歓迎だ。興味があれば是非とも生徒会室を訪れてくれ」
うわー。私も生徒会入っちゃおうかな。
この先の学校生活を想像し、胸が踊る。
「では、そろそろこの学園について教えておこう。生徒手帳を全て読んだ者なら分かるだろうが、この学園においてランキングが全てだ」
ランキング?
この学園にはそんなものがあるんだ。
甘いもの好きランキングがあったら私は間違いなく一位だね。
「おや、まだ状況を理解していない者がいるようだから伝えておかなくてはな。この学園には成績をもとにランキングがつけられる。ではランキングがなぜ重要なのか。ランキング上位であれば厚待遇を受けることができ、ランキング下位は当然待遇はくそだ。実力に見合った報酬を受けるのがこの学園」
私は嫌な胸騒ぎがしていた。
「そして毎月の月末にランキング最下位だった者は──」
その予感は的中する。
「──退学してもらう」
私は生徒手帳を取り出し、自分のランキングを確認する。
ランキングは100位。
今年度入学した魔法科の生徒は100人。
「最下位はお前だ。物書撫子」
私の希望に満ちた高校生活は、この日、終わりを迎えた。
都立四星学園。
推薦は取れなかったので、一般受験を受けた。
私が受験した魔法科は定員が100人に対し、応募者は千人を超えていた。
受験科目は国語、数学、理科、魔法史、魔法構築学、実践魔法の六科目。
合格点は最低でも500点以上。
受験を終え、私は不安な気持ちでいっぱいだった。
筆記試験の前半五科目の出来は十分。だが実践魔法は大敗。
結果を不安な気持ちで待った。
受験発表当日、私は目を疑った。
補欠合格の中に私の名前があった。
それも一番上。
しばらくして繰り上げ合格の通知が来て、私はすぐに手続きをした。
私は都市一番の魔法高校に入学した。
私は小学生の頃の約束を思い出す。
──世界一の魔法大学で会おう。
その約束に一歩近づいた。
私の人生はこれから始まる。
「物書撫子さんですね。こちらが生徒手帳になります」
私は学校の受付で生徒手帳を受け取った。
生徒手帳には魔法が刻まれている。
校則の変更などを随時見ることができ、見たい項目に指で触れると、手帳に刻まれた文字が動き、新たな文章を刻む。
そのため、薄型で大容量の情報を記していた。
もちろんメモもできる。
私は入学式の場所を確認し、第三体育館へ向かった。
既に多くの生徒が集まっており、私が入るなり多くの視線を感じた。
「なんだろう?」
何か嫌な予感がしたが、私は気にせず列に並ぶ。
間もなくステージ上に生徒会長が立つ。
「私は生徒会長を務める神住だ。優秀な人物は生徒会に大歓迎だ。興味があれば是非とも生徒会室を訪れてくれ」
うわー。私も生徒会入っちゃおうかな。
この先の学校生活を想像し、胸が踊る。
「では、そろそろこの学園について教えておこう。生徒手帳を全て読んだ者なら分かるだろうが、この学園においてランキングが全てだ」
ランキング?
この学園にはそんなものがあるんだ。
甘いもの好きランキングがあったら私は間違いなく一位だね。
「おや、まだ状況を理解していない者がいるようだから伝えておかなくてはな。この学園には成績をもとにランキングがつけられる。ではランキングがなぜ重要なのか。ランキング上位であれば厚待遇を受けることができ、ランキング下位は当然待遇はくそだ。実力に見合った報酬を受けるのがこの学園」
私は嫌な胸騒ぎがしていた。
「そして毎月の月末にランキング最下位だった者は──」
その予感は的中する。
「──退学してもらう」
私は生徒手帳を取り出し、自分のランキングを確認する。
ランキングは100位。
今年度入学した魔法科の生徒は100人。
「最下位はお前だ。物書撫子」
私の希望に満ちた高校生活は、この日、終わりを迎えた。


